私たちの活動理念・活動内容の紹介
「パパか、ママ、どっちの国籍にする?」
あなたなら、選べますか?
重国籍で生まれた若者の20歳までの国籍選択義務(国籍法第14条1項)
重国籍(つまり、日本と2つ以上の異なる国のルーツ)をもって生まれた若者に、「20歳までの国籍選択の義務」を法律上課すことは、当事者のアイデンティティや尊厳を侵害する過酷な二者択一であるだけでなく、生涯にわたり生活にも重大な影響を与えます。
これまでは、国籍法第14条1項の存在にも関わらず、当事者への通知等もなく重国籍者の存在が黙認されてきましたが、「重国籍の人=違法」だと思っている人や、国籍選択をしないと「国籍はく奪されるかも」という不安を持つ重国籍者がいるという結果を生んでいます。
私たちは、重国籍で生まれた日本人が自分たちのルーツに誇りを持ち複数国籍を堂々と維持できるよう、国籍法第14条1項の改正が検討されることを目指し活動します。
国籍法第14条1項への問題提起
誰かが、いつか、声を上げなければいけない問題
私たちYoung Leaders' Society for Nationality Act in Japan (YLS)は、国籍法第14条1項で定められる、重国籍で生まれた日本人の若者に課される「20歳までの国籍選択義務」の問題に共感する高校生・大学生を中心としたメンバーで、自らがオピニオンリーダーとなり本テーマに関連する調査や研究、広報活動を行う研究会として、国籍法改正の必要性を提起します。
黙認される国籍選択
重国籍者は「成人から2年以内(20歳)までに国籍選択をすること」が法律上義務とされていますが、選択しなくても罰則や催告はありません。その時期に当事者への通知等もなく、黙認状態のたため、当事者や家族も、よく分からないという人が多く「そのうち案内が来るだろう」と放置している場合が多数あると考えられます。同時に、事情により国籍選択ができない人にとっては「自分がルール違反しているかも」「国籍はく奪されるかも」という重圧や、重国籍=法律違反というイメージにより、社会からの批判等ハラスメントを受けるかもしれないという不安の原因となります。
アイデンティティの侵害
国籍選択義務は、生まれ持ち培ってきた自分のアイデンティティや家族とのつながりを半分失う選択を自らする義務を負うということ。未成年の重国籍の子供たちにとって「大きくなったらパパの国籍かママの国籍か、選ばないといけない」と知らされるのは大変ショッキングなことです。これは、どの故郷を選び、捨てるかという「過酷な二者択一」であり、憲法で保障されるべき幸福追求権(憲法13条)や日本国籍を離脱しない自由(憲法22条2項)までもが脅かされるということでもあります。もしあなたなら、国籍法第14条1項の通りに20歳までに国籍選択できますか?
国民として持つ権利の喪失
国籍は、その国の国民としての基本的人権等様々な権利を保障するものでもあります。故郷の国に住むために在留許可申請が必要になり、さらに数年で更新が必要になってしまうだけでなく、在学中の場合は奨学金の資格喪失や留学の予定を変更することになったり、あるいは国籍が必要なインターン応募や就職試験を受ける資格を失うなど、学業や仕事の機会を失う可能性もあります。他にも、社会保障(年金、医療保険、失業保険等)や参政権、国によっては自由な出入国ができなくなり、親族と会うことも困難になるなど、生涯に渡り重大な影響を及ぼす可能性があります。
私たちの願い
生まれながらに重国籍を持つ日本人の若者が自分のルーツを誇れる社会に
国籍法第14条1項により、「20歳までの国籍選択義務」が記されている現状は、国からの積極的案内や通知もなく重国籍が黙認されているにも関わらず、社会から「重国籍者=法律違反」と見なされてしまったり、重国籍の当事者の若者たちに将来への不安を与えるという結果を招いています。私たちの願いは、日本国への利益相反とならない条件下で、生まれながらに重国籍である日本人の若者が、自分のルーツを誇りに、生まれ持った複数国籍を20歳になった後も維持できるよう国籍法が改正されることです。
私たちの活動に参加しませんか?
私たちの活動テーマは、重国籍者だけに関わる問題ではありません。グローバル化が進む現代日本社会がより良いものとなるよう、日本の未来を担う皆さんに、広く活動に参加していただければ嬉しく思います。高校や大学の授業の無い空いた時間に、世界中のどこからでも参加可能です。
Young Leaders' Society for Nationality Act in Japan (YLS)
メンバーになる
活動内容
私たちYoung Leaders' Society for Nationality Act in Japan (YLS)は国籍選択義務を持つ当事者と、この問題に共感する高校生・大学生を中心としたメンバーによる研究会です。自らがオピニオンリーダーとなり、このテーマに関連する調査や研究、広報活動を行う研究会として、国籍法第14条1項の改正の必要性を提起するための活動を行います。
調査・研究
国籍関連テーマの調査・研究・インタビューなどを通じて、情報を集めてまとめ形にする活動。
広報活動
ホームページ・SNS等を通じて、調査研究結果や意見を発表し、国籍についての理解を深める活動。
インターネット署名
インターネット署名により賛同者の数を目に見える形にするための活動。(すべての方が署名可能)
請願
国会に意見を届ける請願のための自筆署名を集める活動。(日本国籍者と、日本在住の全ての国籍の方対象)
参加する意義
- 学校では学ぶ機会が少ない、社会の問題に目を向けることができる
- 好きな時間に世界中のどこからでも、活動に参加できる
- YLSからのテーマごとの参加募集に応募して、好きな時に興味のある作業グループに参加
- YLSに参加する国際的な仲間たちと、国籍だけでなく留学や語学など様々な話題が持てる
- 希望者に当研究会からの参加証を発行(履歴書や内申書に記載できる)
会員種別
本研究会の目的に賛同し、会員として活動にご参加下さる方を募集しています。(※未成年者は保護者の同意のもと)正会員・準会員の年会費は無料ですが、任意で1200円/年を支払うこともできます。学生のメンバーのほか、ファミリー会員・賛助会員としてのご協力もよろしくお願いいたします。
※会費や寄付金は、YLSの活動のインターネットのドメイン・サーバー代や広告費、事務所代、通信費、その他、活動を維持するための経費に充当します。
