国籍研究会YLSの活動を通じて、国籍選択をしなければならない当事者でも、不安を感じている方、国籍選択に疑問を持つ方から、時期が来たら案内が来ると思うのでその時考えると楽観的な方まで、幅広い受け止め方があることが分かりました。その中で共通して感じたのは、「期限が来たら国籍選択についての案内が来る」と思っている方と、「日本国籍を選ぶか、外国籍を選ぶか決めなければいけないという重圧」を感じている方が多いということでした。
複数国籍者の国籍選択義務が定められている国籍法第14条1項に関しては、日本国籍について「国籍選択届」を提出した場合にも、外国籍を離脱したかどうかの確認までは求められず、複数国籍で生まれた日本人が複数国籍を維持したままになっていても、柔軟な運用がなされていますが、当事者にとっては、国籍選択制度はその義務について知った瞬間から大きなプレッシャーや不安の種となります。当事者に国籍選択義務の案内などは、現在は送られてこないことになっていますので、自分で判断をして手続きをしなければいけません。用紙は、自治体によってダウンロードサービスがある場合とない場合がありますが、届け出の用紙にも下記のような種類があります。どの届け出を、どんな時に使用すればいいのかをフローチャートにしました。
日本国籍を選択する場合
(1) 国籍選択届
日本の国籍の選択を宣言するためのもので、市区町村役場・在外公館へ届け出ます。
日本国籍を維持したい場合は、この届け出で国籍法14条1項の国籍選択義務を履行したことになり、外国籍を離脱したかどうかの確認までは現在のところ求められませんので、外国籍離脱の手続きをしないままの場合は複数国籍を維持した状態になります。
(2) 外国国籍喪失届
外国の法令に従い、日本国籍を選択したい場合に、市区町村役場・在外公館へ届け出ます。(簡単に言うと、日本ではないほうの国籍を離脱する手続きを先に行って、日本に「もう外国籍は持っていませんよ」と届け出る場合)
外国籍の離脱の証明を添えて、届け出を提出します。
外国籍を選択する場合
(3) 国籍喪失届
外国の法令に従い外国籍を選択する手続きをしたい場合。
外国国籍を選択した証明を添えて、市区町村役場や在外公館へ届け出ます。
(4) 国籍離脱届
日本国籍を離脱する届出。住所地を管轄する法務局や在外公館へ届け出ます。
このように、国籍選択の手続きには、色々な選択肢があり、とても複雑です。YLSでは、少しでもパターンを分かりやすくするために、フローチャート化しましたので、参考にしてみてください。日本語・英語・イタリア語版があります。是非ご家族でもチェックしてみてください。また、こちらは任意で作成したもので、間違いがあることもあります。修正すべき点を見つけられた方は、是非お知らせください。
【重要】ひとりひとりの状況に応じて必要な対応が異なる場合や、今後手続き方法が変わる事なども考えられます。必ずご自身の責任において、市町村役場やお住まいの地域の法務局、在外公館(外国にある日本国大使館や総領事館)、もしくは国籍に詳しい専門家の先生などと合わせて、もう一方(もしくは複数)の外国籍の規定を、ご自身の責任元、ご確認の上で手続きをしてください。






